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脳卒中はある日突然発症する病気です。

それが例え介護が必要な家族を抱えている身だとしても・・・。

介護を担っている人が脳卒中で倒れてしまった時、介護を必要とする家族はどうすれば良いのでしょうか?

今回はそんな非常事態にどう対応すればよいのかについて解説していきます。

目次

介護者の非常事態…その時どうする!?

高齢化の進展と老々介護

近年、介護をする側もされる側も高齢化がすすんでおり、老々介護という言葉が当たり前のように出てくる時代になってしまいました。

そして今後、ますます高齢化はすすんでいき、主介護者も高齢者という状況は何ら驚くことがないような状況となり、同時に大きな社会問題に発展するとされています。

老々介護の大きな問題は、介護をする側が介護疲れや突然の病気によって介護をされる側になる可能性が若年世代より高いことです。

介護をする側も自身の体調に気を配りながら介護をするようになりますが、介護を受ける側が必要とする介護量が多いほど、介護をする側の負担が大きくなります。

また、介護を理由に自身の健康管理がおろそかになり、病気の早期治療・早期発見が遅れてしまうことも懸念されます。

介護をする人が突然倒れるという事態が起こりやすくなってしまうのです。

もし主介護者が倒れたら…

そして主介護者が脳卒中で倒れてしまったら・・・。

以下のような2つの困りごとの発生が予想されます。

 

  • もともと介護をされている人の介護の問題

今まで主介護者として支えてきた人が倒れてしまったので、介護をされる人を誰が介護するかが問題となります。

他に同居している家族がいれば誰がその役割を担うのか、同居家族がいない場合はどうするのか、ということです。

また、他の家族が介護を担った時に、主介護者がもともとどのように介護をしていたのかということも問題として考えられます。

決まった介護の方法があった場合、異なった介護方法を行うことで与える影響のことも考慮しなくてはなりません。

  • 主介護者への介護の問題

当然、主介護者が介護を必要とする状態になる可能性もありますので、そのことへの対応も必要となります。

介護が必要な程度によっては、同居が可能なのかどうかという生活そのものへの問題に発展することも考えられます。

特に、脳卒中になった場合は様々な後遺症が出現することが予想されますので、退院後の生活が困難になる可能性も否定できません。

 

では、上記の問題にどう対処すれば良いのでしょうか?

 

主介護者が脳卒中で倒れた後の対処法

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介護を受けている人への対処

まずはもともと介護を受けている人への対処法です。

主介護者が倒れてしまい、介護を担う人がいなくなっている状況ですので、取り急ぎ誰が介護を行うのかを決める必要があります。

ただし、ここで気を付けたいのは主介護者の役割を誰か1人に押し付けようとしないことです。

もともと主介護者となっていなかった人は、主介護者になれない何らかの理由がある場合が多いのが特徴です。

例えば日中は仕事に行って留守にする、病気があり体力的に介護が難しい、等々です。

「もともと1人で介護していたのだからできるだろう」という安易な考えは、新たに主介護者となった人の負担を大きくしてしまい、結果として介護が成り立たなくなってしまいかねません。

協力できる部分は協力し合い、負担を分散させることが大切です。

担当のケアマネジャーや相談員へ相談する

高齢の方が介護を受けている場合、介護保険によるサービス利用をしている方もいらっしゃるのではないでしょうか?

介護保険は文字通り、自宅での介護を支えてくれる公的なサービス提供をしてくれる制度です。

介護サービスはその人がどれだけ介護が必要なのかを表す、要介護認定による介護度をもとに、利用できる最大のサービス量が決まってきます。

このサービス量の範囲内であれば、介護保険のサービスを1割負担という安価での利用が可能となっています。

もともとサービスを利用している人は、サービス量の限界までサービス予定を組んでいる場合と、ある程度余裕をもって組んでいる場合の2パターンに分かれます。

いずれにしても、主介護者が倒れた場合に他の家族への介護負担は大きくなりますので、利用しているサービス内容や量を見直すことが重要です。

介護保険のサービスにはデイサービスやショートステイといった施設での介護サービスがあります。

一時的にでもこれらのサービスをうまく活用することで、家族の介護負担は少なくなると思います。

また、障害サービスを利用している方は地域生活支援センターの相談支援員が具体的な相談の窓口となります。

主介護者の状態と今後の回復具合を確認する

次に主介護者への対処法です。

脳卒中で倒れると後遺症が残ることが予想されますので、主治医に詳しい病状や回復の見込みを確認していきましょう。

これは上記の介護サービスの利用期間の調整にも関係することです。

例えば、ショートステイを利用する場合、文字通りあくまで短期入所扱いとなりますので、いつまでサービス利用が必要なのかを事業者側は把握する必要があります。

また、主介護者が退院後、どれくらい介護が担えるのか、逆に介護が必要となってしまうのかという情報は、主介護者へのサポートの有無を決める大切なものです。

場合によっては主介護者だった人が介護保険申請を行い、サービス利用を受けるということも考えられるからです。

そのため、病状や回復の見込みを確認し、相談できる人(ケアマネジャーなど)がいればその人ともきちんと共有しておきましょう。

終わりに

いまや介護は誰か1人だけで担うことが難しい問題となっています。

公的なサービスだけでなく、家族内でも協力し、介護が必要な人を支えていくことが大切です。

もしお困りのことがあれば、迷わずMSWへ相談してみて下さい。

安心できる療養生活を送れるようになりましょう。

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