心筋梗塞で突然入院した時、あなたはどうしますか?
心筋梗塞は早期の治療を行わないと最悪の場合死に至る恐ろしい病気です。
治療のために緊急で入院することもあるため、生活に影響することが予想できるものです。
今回は心筋梗塞の治療や入院期間とそれにかかる医療費について解説していきます。
目次
心筋梗塞の治療とは
心筋梗塞とは
心筋梗塞とは心臓を動かす筋肉=心筋に栄養を送る冠動脈という血管が詰まって心筋が壊死してしまう病気です。
心臓は生きている間、休むことなく心筋を動かして体中に血液を送り続けます。
この心筋の活動源である栄養を送る血管が冠動脈と呼ばれるものです。
この冠動脈が長年の生活習慣によって動脈硬化やコレステロールが溜まることである日突然詰まってしまうのです。
血管が詰まった先の心筋には栄養が届かず、壊死することで心臓が動かなくなり、最悪死に至るという危険性があるのです。
心筋梗塞になる要因
心筋梗塞になる要因は上述したように生活習慣に寄るところが大きいとされています。
- 塩分や糖分、脂肪の摂りすぎという食生活の乱れ
- 喫煙
- 運動不足
- ストレス
いわゆる生活習慣病の原因となるものが心筋梗塞を引き起こす要因になるのです。
そのため、心筋梗塞にならないためには不健康な生活習慣を改めなければならないのです。
心筋梗塞の治療法
それでも心筋梗塞になってしまう人はどうしても存在します。
心筋梗塞になった人は命を落とさないために救急の処置を受けるようになります。
急性期病院の集中治療室で全身状態を管理されながら、詰まった血管を再開通させるための治療を行います。
治療の主な内容は以下の通りです。
- 薬物治療
血管が詰まる要因の一つに血の塊=血栓が挙げられます。
この血栓を溶かす薬物を投与するのが薬物治療です。
また、血管そのものを広げる作用のある薬や、血栓をできにくくする薬なども使用されることがあります。
- 冠動脈形成術(PTCA)
閉塞した冠動脈を広げる手術のことです。
先端に風船(バルーン)のついたカテーテルを用いて閉塞部を広げるというものです。
広げた箇所が再び閉塞しないように網の目状の金属(ステント)を留置することもあります。
また、風船治療では改善しないような状態の場合は硬化した血管内部を削る手術を行うこともあります。
- 冠動脈バイパス手術
閉塞した冠動脈を広げるのが難しい場合や、複数の箇所が閉塞している場合に行われる治療です。
体内の別の血管を用い、閉塞している部分を迂回するように新たな血管を人工的に作るものです。
これにより、閉塞した部分より先に血液が届くようになるのです。
心筋梗塞の入院期間と医療費
では、心筋梗塞になった時の入院期間や実際の医療費はどれくらいなのでしょうか?
心筋梗塞の入院期間
心筋梗塞になった時の入院期間は、心筋梗塞の程度によって変わってきます。
比較的軽症の場合1~2週間程度で退院できることもあれば、重症の方は全身状態がなかなか回復せず、急性期病院から療養型の病院へ転院することもあります。
心筋は一度壊死してしまうと自力で再生できないので、一度心筋梗塞になった人は心臓機能が健康な人より弱くなり、再発の可能性も上昇するのが特徴です。
再発の場合は重篤化する可能性が高くなることから、入院期間も回数を経ることで長くなることが一般的です。
心筋梗塞治療でかかる医療費
心筋梗塞になると治療のため集中治療室へ入室することが多いです。
また、行う治療もカテーテルや薬剤など専門的なものを使い、医療費自体はとても高額なものになります。
では、患者となった人は高額な支払いをしなければならないのでしょうか?
答えはNOです。
確かに保険をまったく使わなかった場合は数百万円もする治療を短期間のうちに行うことになります。
しかし、通常は病院へ入院すると保険証を提示し、自己負担分だけの支払いをするようになります。
この時点で年齢によって割合の差はありますが、全体の医療費の1~3割の支払いで済むことになります。
さらに、70歳未満の人は高額療養費の手続きをすることで支払う金額の上限額が決まり、その負担はさらに軽減されます。
70歳以上の人に至っては非課税世帯でない限り特に何もしなくても上限額が決まっているので、安心して治療を受けましょう。
終わりに
心筋梗塞は危険な病気ですが、早期治療によって回復が望める可能性もあります。
高額な治療を受けることになりますが、保険制度を活用することで負担は一気に軽減され、安心して治療を受けることができるようになります。
もし経済的なことで不安があり、治療を躊躇っているのであれば迷わずMSWへ相談しましょう。
最善の治療を受け、一日も早く回復して健康な生活を送れるようになりましょう。