介護保険のサービスは入院中に利用できない?代わりのサービスは?

   

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「認知症がすすんで毎晩付き添いが必要になった」

「家族の介護がないとケアを受けてくれなくなった」

 

もし高齢の家族が入院中にこんな状況になった時、あなたはどうしますか?

 

「でも介護保険があるから何とかなるでしょ!」

 

実は入院中は介護保険は使えないんです。

今回は入院中に家族の介護を必要とした時、介護保険が使えない理由や代わりのサービスについて解説していきます。

入院中に家族の介護が必要となる理由

入院中に介護が必要となる状況とは

冒頭で紹介したように、入院中に家族による介護が必要となる状態になるケースは実際にあることなのです。

高齢になると慣れない環境に適応する能力が衰えるため、入院などといった自宅とは異なる環境に突然身を置くことになった時、一時的に状況を把握することができず混乱することがあります。

専門用語でせん妄という状態になり、場所や時間などが認知症のようにわからなくなってしまうことがあるのです。

一方、病棟の看護師数は日中は多く、夜は少なくなるのが通常で、人員が手薄となる夜のケアが入院患者全員に行き渡りにくくなる環境にあります。

限られた人員の中で全員のケアをするとなれば、当然1人1人にかける時間は手薄になってしまいます。

そのため、病院側から家族に患者の介護を依頼することが時として発生することがあるのです。

家族にどんな介護を求められるのか

病院側から頼まれて入院中に患者の介護をすることになる場合、基本的には付き添っての見守りを依頼されることが多いです。

患者に対する直接的なケアは看護師が対応することが多く、何かあった時に看護師を呼んでくれる体制を整えたいのが病院が意図することです。

もちろん、病院によっては人員不足で家族に直接的なケアを依頼するところもあります。

その場合、着替えや食事介助など、医療行為に当たらない生活部分の介助を行うようになります。

 

入院中に介護保険のサービスは利用できない!?

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入院中の介護が続かない理由

入院中の一時的なせん妄がすぐに改善されれば、家族による介護は必要なくなります。

しかし、中にはせん妄の状態が続き、継続した介護が必要となる場合も考えられます。

そういった場合に、家族による入院中の介護が続かない理由は主に以下の点が原因として挙げられます。

 

  • 慣れない環境下で疲労が溜まりやすい

病院は自宅とは異なり、家族が休める場所が限られています。

泊まり込みで付き添いをしなければならない場合、家族が横になって休める環境を確保するのは難しいと言えるでしょう。

病院によっては貸し出しベッドを利用することができる可能性もありますが、あくまで簡易式のベッドになるので自宅の寝室のようにゆっくり休める状況ではありません。

特に、患者の付き添いが主たる目的なので、患者に何かあった時に対応しなければならないという緊張が体を休めにくくする要因となり、疲労が溜まりやすくなるのです。

 

  • 交代で見守りができない場合の負担が大きい

家族が複数人いて交代で付き添いができる場合、個々の負担は軽減されます。

しかし、交代ができるような家族がいなかったり、家族内での付き添いに対する理解が乏しい場合、実際に介護をする人1人に負担が大きくのしかかることが懸念されます。

 

  • 入院前の患者の様子とのギャップ

一時的にせん妄の状態になっている患者の様子を見て、介護に慣れていない家族は入院前の様子と比べてショックを受けることもあります。

時にはこれまでの様子では考えられないような発言や行動をすることもあり、そのことで精神的な負担も感じるようになります。

 

  • 介護動作に慣れていない

もともと元気に過ごしてきた人が突然入院し、介護が必要となった時、それまで介護経験が無かった家族には介護をすること自体に苦労することがあります。

起居動作や食事・トイレの介助など、未経験だったことをいきなりしなくてはならなくなるため、何をどうすればよいのかわからず困惑することが考えられます。

 

介護保険サービスは在宅の人が対象

入院中に高齢の家族が介護が必要となった時、「介護保険の利用」を考えられる人がいます。

退院後の生活で介護が必要な状況の場合、入院期間に応じて申請を行い、介護認定を受けサービス利用の調整をすることは賢い選択と言えるでしょう。

しかし、入院中の本人に対して介護を行うために介護保険を利用することはできないのです。

なぜならば、介護保険のサービスは在宅にいる人を対象にしたサービスだからです。

入院中は医療保険による医療を受けることになり、同時に介護保険を利用することはできないことになっています。

介護保険は患者が自宅に帰った後の生活を支える役割を担っている制度ですので、入院中は介護保険認定の申請を行うことはできても、サービスを利用することはできないのです。

 

入院中の家族介護を支える方法とサービス

では、入院中に高齢の家族が介護を必要とした時、家族による介護を長く続けるにはどうすれば良いでしょうか?

そのためには、以下のポイントを抑えたり、サービスを利用することが大切です。

家族間で協力して介護を行う

家族による介護を必要とする状況になった時、誰か一人に介護の役割を押し付けることは避けましょう。

慣れない環境下での介護は身体・精神ともに想像以上の負担がかかります。

交代で介護を行ったり、ケア毎で担当する家族を変えたりといった工夫で、負担が分散することでしょう。

休む時はしっかり休む

当たり前のことのようですが、意外とできないのが「しっかり休む」ということです。

入院中の患者を心配することでなかなか休めず、付き添いによる疲労が重なるとますます負担が大きくなるという負の連鎖は防がなくてはなりません。

夜間付き添いをした場合は、日中は看護師の数も多くなるので、病院スタッフへ対応を委ね、自宅などゆっくり休める環境で休息をとることが大切です。

せん妄は一時的なものだと考える

入院前とのギャップに苛まれる家族を私は実際に何人も見てきました。

そのように悩まれる家族には「環境が変わることで元に戻ることもあります」と声をかけることが多いです。

事実、慣れ親しんだ自宅に退院した後にせん妄が無くなったケースは数多く存在します。

自身が混乱しにくい環境に戻れば、おのずとせん妄も治まることが多いのです。

普段と違う様子でどうしてもショックを受けてしまうことはありますが、一時的なものだと思う気持ちが心の負担を軽くするコツだと言えます。

介護の方法を医療スタッフに教えてもらう

介護の仕方がわからない場合は遠慮せずに看護師やリハビリスタッフなどといった医療スタッフにやり方を尋ねてみましょう。

毎日のように患者の介助をしているプロですので、効率的でかつ介護をする人の負担も少ないやり方を教わることができるでしょう。

どうしても介護ができない時はスタッフに言う

疲労がピークに達して倒れてしまう前に、どうしても介護ができない時は早めにスタッフにそのことを伝えましょう。

病院側はあくまで病院側がしないといけないことを家族にお願いしている立場ですので、無理なことをさせることはできません。

できないことはきちんと伝えることが大切です。

民間のサービスを利用する

入院中の介護保険サービスは利用できませんが、介護保険を使用しない民間のサービスは利用することが可能です。

よくあるのが病院専門の付き添いサービスや、家政婦を雇って付き添いを依頼する方法です。

契約した時間内は付きっきりで様子を見てくれるので、家族も安心して休むことができます。

ただし、手厚いサービスを受けられる分、1回あたりの費用は高めに設定されていることが多いので、利用については目的や利用時間などよく考えて行うようにしましょう。

終わりに

患者が一日も早く快復して退院するために、家族の支えはとても重要な役割を担っています。

どうしても対応が難しく、良い方法が見つからない場合は、迷わずMSWへ相談してみて下さい。

家族の負担を少なくし、安心した療養生活が送れるヒントをもらえるかもしれません。

家族自身が介護で倒れてしまわないように、上記のポイントを心がけながら対応してみましょう。

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