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入院中の食事代がどれくらいかかるのかご存知ですか?

入院をすると医療費だけでなく様々な費用が発生します。

今回は食事代に着目し、どれくらいかかるのか、安く抑えるための工夫はあるのかについて解説していきます。

目次

入院中の食事代とは?

入院中の食事代は入院時食事療養費として支払う

入院をすると医療費以外に病院側が提供する食事にも費用が発生します。

この食事代は入院時食事療養費という名目で支払うことになっています。

病気を治すためには手術や投薬だけでなく、食事の面からも体調を整える必要があります。

普通に生活する中でも食費は発生しますので、入院中に食事代が発生するのはある意味当然のことかもしれませんね。

入院時食事療養費の金額

入院時食事療養費として支払わなければならない金額は以下の通りです。

なお、ここでの金額は1食あたりの金額となっており、どの病院へ入院しても一律同じ金額が発生します。

所得区分 金額
一般世帯 360円
住民税非課税世帯 210円
住民税非課税世帯かつ過去1年間の入院日数が90日を超えている 160円
住民税非課税世帯でかつ所得が一定基準に満たない70才以上の方 100円

高額療養費制度と同じように、所得によって支払う金額に段階が設けられています。

なお、一般世帯の360円という金額は、平成30年4月より460円へ値上がりする予定となっています。

食事代を計算する時は、該当する区分の金額×3食×入院日数とすれば大体の金額がわかります。

一般世帯を例に挙げると、1日3食で1,080円の負担が必要となります。

普通の生活で1日1,000円の食費で生活するのと照らし合わせて、この金額をどう捉えるのかは各人の価値観によるところと思います。

入院中の食事はどこまでが対象?

入院中の食事代として対象になるものは通常の病院食だけではありません。

食事が口から摂ることが難しい方への栄養剤(経鼻栄養や胃ろうからの栄養など)も対象になることが多いです。

食事が摂れない代わりに使用しているものですので、朝・昼・夕と投与した場合はきっちり3食と扱うようになります。

ただし、使用している栄養剤の中には医療保険の適用になるものもあります。

通常の栄養剤では体質に合わない人もいますので、そのような方を対象にした栄養剤が特別に認められているのです。

その場合、他に食事の提供がされていないのであれば食事代は発生しません。

注意点ですが、栄養剤を選ぶのはあくまで病状によりますので、主治医の判断が優先されることを忘れずに理解しましょう。

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食事代を安く抑えるには?

では食事代を少しでも安く抑える方法はあるのでしょうか?

厳密にいうと金額そのものを安くする方法は無いのですが、払い過ぎを無くす方法は存在します。

以下の点に注意して、払い過ぎが無いか確認してみましょう。

自身の所得区分や入院日数を確認する

まずは自身の所得区分を確認しましょう。

住民税非課税世帯であれば加入している保険者へ申請することで標準負担額減額認定証が発行されます。

いわば、非課税世帯であることを証明する書類になりますので、この認定証を医療機関へ提示することで非課税世帯の区分で食事代を計算するようになります。

また、非課税世帯の方は過去1年間の入院日数についても確認しましょう。

同一医療機関へ90日以上入院している場合は病院側が気づいて安い金額で計算することが多いのですが、途中で退院したり、転院を挟んだりするとそれまでの入院期間がどれくらいなのか医療機関側が把握しにくくなります。

もし90日を超えていた場合はさらに金額が安くなりますので、必ず医療機関側へ申告しましょう。

特別メニューの食事を摂らないようにする

医療機関によっては通常の病院食のメニューとは別で特別メニューを選択できるところもあります。

食事制限等が無い方が対象になっており、通常の食事代に各医療機関で定めた金額を上乗せすることで提供されるものです。

患者側の自由選択で食事の内容を決められますので、良い食事を摂りたいと思う方は内容を見て選ばれると思います。

しかし、当然ながら上乗せされた金額は余分に発生するお金になりますので、少しでも金額を抑えたい方は特別メニューの食事を選ばないようにすれば良いのです。

特別メニューを選んだ場合の金額も表記されていると思いますので、食事の内容を取るか、金額を取るか、自身の財布とよく相談してみて下さい。

退院時等の食事はなるべく摂らないようにする

例えば退院日の朝の食事を欠食扱いにし、退院時間を早めて退院すれば1食分の食事代を支払わなくて済みます。

ほんの小さなことですが、少しでも支出を抑えたい場合はこのような方法を取ることもできます。

ただし、入院中の食事は治療の一環として出ているものですので、特別な事情が無い限りはきちんと3食摂ることをオススメします。

栄養バランスを考えた献立になっていますし、食事制限のかかっている方はなおのこと好き勝手な食生活を送るのを見直す良い機会になるかと思います。

本来入院はしたくてするものではないと思います。

1日でも早く退院できればそれだけ費用負担が軽くなりますので、健康な体になるよう、患者側も精一杯努力しましょう。

 

終わりに

入院中の食事代は治療の効果を高めるために必要な費用とも言えます。

しかしながら、もし払い過ぎがあるような状況ならば、少しでも負担を抑えるように状況を確認してみましょう。

もしわからないことや困ったことがあれば迷わずMSWへ相談してみて下さい。

“医食同源”という言葉の通り、食事も体調を整える大きな要素になることを考えながら食事を摂ってみてはいかがでしょうか。

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