入院する時にはパジャマの準備が必要なのでしょうか?
病院への入院はあらかじめ予定した入院もあれば、突然の発症や受傷で入院になることもあります。
そんな時、入院中に着るパジャマの準備が必要なのかや、どんなパジャマを準備すればいいのか迷われる方も多いのではないでしょうか?
今回は入院中にパジャマの準備が必要なのかどうかや、パジャマの選び方について男女別で解説していきます。
入院中にパジャマは必要なのか?
パジャマは入院中、常に着続けることになる服ですので、なるべくなら良いものを選びたいところです。
しかし、せっかくパジャマを用意しても着る機会が無ければ意味がありません。
そもそも、どんな時にパジャマが必要となるのでしょうか?
まずはその理由について見ていくことにしましょう。
パジャマが必要な病院と必要ない病院がある
病院にはパジャマの準備を求めるところと、必ずしもパジャマが必要無いところの2種類があります。
この違いの大きな理由は、
【病院側が入院中のパジャマを準備できるかどうか】
というところで分かれています。
病院側がパジャマを準備できるところは、パジャマや旅館にあるような浴衣を貸し出しているところです。
料金は病院ごとで異なりますが、基本的に使用した枚数で計算するか、使用した日数で計算するかののどちらかで金額を算出するようになります。
枚数計算であれば1枚あたり、おおむね50円~100円程度の金額での貸し出しをしているところがほとんどです。
また、日数計算の場合はパジャマ以外にタオルなども同時に貸し出しをして1日数百円というところが多いです。
上記のようなレンタルのメリットは持ち込みが不要であるだけでなく、当然ながら洗濯も必要なければ、日数計算の場合はいくら使っても定額であるというところが挙げられます。
このような貸し出しをしていない病院は、入院に際しパジャマの準備が必要となっているのです。
こんな人はパジャマの持ち込みがオススメ!
実は、パジャマを貸し出ししている病院であっても、パジャマを持ち込んだ方が良い人が中にはいます。
それは、パジャマのレンタル代の負担が難しいような方です。
枚数計算の場合は1か月あたりの金額といってもそれほど大きくなりませんが、日数計算の場合は1日当たりの金額によっては月1万円程度の出費が必要となる可能性があります。
少しでも費用を抑えたいと考えられるのであれば、レンタルを利用せずパジャマを持ち込む方がお得と言えます。
また、貸し出しているパジャマが浴衣の場合も少し注意が必要です。
浴衣は何かにつけ着崩れしやすく、開けてしまうため、男性はともかく女性の方は肌着の着用が必須となります。
私も実際に入院されている高齢の方のパジャマが開けている場面をよく目にするので、着崩れを気にされる方はパジャマを持ち込むことをオススメします。
パジャマを持ち込む時の注意点
では実際にパジャマを持ち込む場合、どのようなところに気を付ける必要があるのでしょうか?
以下のポイントは必ず踏まえてから持ち込むようにしましょう。
病院内で洗濯が可能かどうか確認する
パジャマを持ち込む場合、基本的に自分で洗濯をしなければなりません。
家族が持ち帰って洗濯を行う場合が多いのですが、中には持ち帰って洗うことが難しかったり、家族の来院が難しく洗濯物が溜まってしまうことも考えられます。
そんな時のために、病院内で洗濯が可能かどうか事前に確認をしておく必要があります。
コインランドリーがあるかどうか、洗濯だけでなく乾燥機もあるかは最低限確認をしておきたいところです。
着替え用で複数枚用意する
パジャマは洗濯が滞った時だけでなく、何かの拍子に汚してしまうことも考えられます。
汚れたパジャマを着続けるのは他人の目に触れる環境であることからなるべく避けたいところです。
病院へはあらかじめ替えのパジャマを複数枚準備しておき、何かあってもすぐに着替えることができるようにしておくのが理想的です。
特に、上下別で数枚準備をしておけば、どちらか片方だけ汚れたとしても、汚れた方だけの着替えで済むようになるので便利です。
理想の枚数はお見舞いに来る間隔の日数+2枚程度と覚えておきましょう。
持ち帰って洗濯する場合は日数に余裕をもっておく
パジャマを持ち帰って洗濯する場合は、あらかじめ日数に余裕をもっておく必要があります。
家族が毎日お見舞いに来るのであれば別ですが、数日置きで仕事終わりに行くなど、予定がはっきりしない場合のことも想定しておきましょう。
数日お見舞いが無かったとしても、着替えに困ることが無いように枚数を準備しておくだけでなく、梅雨の季節など雨で洗濯物が乾きにくい時期も通常より余裕をもって対応することがポイントとなります。
入院中のパジャマの選び方
では、入院中のパジャマはどのようなものを選べば良いのでしょうか?
以下のポイントを抑えれば困ることはありませんので、参考にしてみて下さい。
派手すぎない色や柄にする
普段、自宅で着るパジャマであれば自分の好みの色や柄で構わないのですが、病院で着るパジャマは他人の目に触れるものとなっています。
そのため、あまりに派手な色や柄は他の人から見て不快に思われる可能性があります。
デザインも女性の場合はフリルの付いたネグリジェのようなものだと、着ている人の年齢によっては悪い印象を与えかねません。
パジャマを選ぶ時はおとなしめの色や柄を選ぶようにしましょう。
ホコリが立ちやすい素材は避ける
パジャマの中にはホコリが立ちやすい素材でできたものもありますが、そのようなパジャマは避けた方が良いです。
ゴミや汚れが付きやすいだけでなく、舞い散ったホコリが他の入院患者に影響を及ぼす可能性があるからです。
特に、呼吸器に関する病気を持っている人にとって、ホコリは病気を悪化させかねないものとなっています。
自分の身を守るだけでなく、他の方への影響も考慮して選びましょう。
脱着がしやすいものを選ぶ
あまり無いとは思いますが、服1つをとっても「どうやって着たの!?」と思うような着方の難しいものが存在します。
病院では着替えを介助してもらう場面も少なからず存在しますので、介助してくれる人の手を煩わせるような服は避けた方が無難です。
ここでのオススメは前開きのパジャマを着ることです。
前開きの利点は脱着がしやすいだけでなく、検査の際の器具が付けやすいというところも挙げられます。
高齢の方の場合はボタンではなくマジックテープで留めるパジャマもありますので、活用してみて下さい。
見た目も最近は良くなってきており、普通のボタンの真裏にマジックテープが付けてあり、見た目ではわからないようなものも販売されています。
また、袖口が大きいものを選ぶのもポイントです。
点滴などで袖を捲ることが多いので、捲りやすく、捲った後も締め付け感が少ないものを選ぶと良いでしょう。
薄手のものを選び、アウターで温度調整をする
病院内は年中一定の温度で過ごせるよう環境調整が行われています。
私も年中薄着で仕事をしているため、うっかり冬場に外に出てしまうととても寒い思いをすることがあります。
ただ、極端な薄着はいけませんが、厚着をしすぎても逆に暑くなるだけで困ってしまうことも考えなければなりません。
そのため、パジャマはなるべく薄手のものを選び、寒さ対策にはアウターで都度調整を行うのがオススメです。
カーディガンやパーカーがあればその役目を十分果たせますので、寒くなる季節の時はぜひ準備をしてみましょう。
男女別パジャマの選び方!
では、上記の点を踏まえて選んだ時にオススメのパジャマはどんなものがあるのでしょうか?
男女別で具体的に例をお示しいたします。
男性の場合
男性の場合は前開きのパジャマが一番無難と言えます。
柄は無地かチェック柄で、色は薄めの青や緑が良いでしょう。
特に点滴や検査が無く、リハビリが中心になる場合はスウェットも着心地も楽で動きやすいです。
スウェットであれば派手な色やラインを避け、部屋着に使われやすいグレー系統の色にするのがオススメです。
女性の場合
女性の場合も前開きのパジャマが良いのですが、必ず下にシャツを着ておきましょう。
万が一開けても下着が直接見えることはありませんし、薄い生地のパジャマであっても下着が透けにくくなります。
パジャマの色は黄色やピンクなどの暖色系で薄めの色合いのものがオススメです。
また、スウェットも良いのですが、女性の場合はやや男性っぽさを出してしまいがちなので、カーディガンやパーカーを羽織って雰囲気を柔らかめにすると良いでしょう。
子どもの場合
子どもの場合は入院中も動き回ってパジャマを汚す可能性があります。
替えのパジャマには余裕をもっておくと良いでしょう。
子どもにとって入院生活は退屈なものとなる場合が多いので、子どもの心を癒すためにあえて好きなキャラクターがプリントされたパジャマを着させるのも1つの手です。
身の丈にあったサイズで、袖口が大きいものであれば問題ありません。
終わりに
今回は入院中のパジャマの準備や選び方について解説しました。
今回お伝えした内容をまとめると以下のようになります。
- パジャマの貸し出しがあるかどうか、経済的に余裕があるかどうかで準備するかどうか決めましょう。
- パジャマを持ち込む場合は洗濯のことを考えておく必要があります。
- 色や柄に注意し、脱着がしやすいパジャマを選ぶのがポイントです。
普段、他人に見せることが無いパジャマを選ぶだけでも上記のようなポイントが出てきますので、しっかりこの記事を読んで対応してみて下さい。
病院によっては院内にある売店でパジャマを売っているところもあります。
もし病院内の売店にパジャマがあれば、それを参考にしてみるのもポイントです。
良い入院生活が送れるように工夫してみましょう。