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脳卒中後に転院を必要とする場合、何を基準に病院を選べば良いのでしょうか?

「いろんな病院があるけど違いがわからない・・・」

「あの病院に行きたいけど入院させてくれるの?」

「転院の時はどうやって移動するの?」

今回はそんな脳卒中後の転院先の選び方や、転院時の移動方法について解説していきます。

目次

脳卒中後の転院先はどこ?

脳卒中後の状態によって候補が変わってくる

脳卒中になった人が急性期病院で治療を受けた後、その回復具合によって今後の治療方針が変わってきます。

比較的軽症で自宅退院が可能な場合は直接自宅へ退院し、急性期病院への外来通院や地元のかかりつけ医へ通院することが多いです。

しかし、自宅退院が難しいような状態の場合はある程度の入院期間を必要とします。

その時には急性期病院から別の病院へ転院をすすめられるようになります。

この転院先の候補は患者本人の状態によって変化していきます。

積極的なリハビリが必要な人は回復期リハビリテーション病棟のある病院長期間の療養が必要な場合は療養型病棟のある病院を紹介されることでしょう。

では、この基準はどうやって決められるのでしょうか?

それぞれの病院の基準に該当するかどうか

回復期リハビリテーション病棟や療養型病棟は入院できる患者の対象が決まっています。

回復期リハビリテーション病棟は病名や発症日からの期間で入院できるかどうかが変わります。

また、療養型病棟は医療区分2か3に該当しているかどうかが基準となっています。

そのため、患者自身の状態がどちらの病院に相応しいのかを判断する必要があります。

医学的な判断になりますので、一番は主治医の意見を参考にすると良いでしょう。

また、リハビリによる回復の見込みを参考にし、回復期リハビリテーション病院へ行くかどうかを判断するのも良い方法の1つです。

「リハビリによる改善は見込めるが、自宅退院できるほどの回復は望めない」という場合には、まずは回復期リハビリテーション病院でリハビリを行い、リハビリのゴールに達するか入院期限となった時に療養型病棟の基準に該当していれば療養型病棟のある病院へ転院するという方法をとるのも良い選択と言えます。

回復期リハビリテーション病棟から療養型病棟への転院はできますが、逆はできないのでそのことに注意すれば問題は無いかと思われます。

なぜならば、回復期リハビリテーション病院への入院基準である、発症から転院までの期間が療養型病院へ転院することで期間が過ぎてしまうからです。

このことに気を付ければ、回復期リハビリテーション病棟と療養型病棟の選択は間違えないことでしょう。

転院時の移動方法は?

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患者本人の状態をみて判断する

では転院時の移動方法はどうするのでしょうか?

基本的に転院時の移動方法は患者本人の状態をみて医療者側が判断するようになります。

例えば、自力で動けて移動中の体調変化の可能性も無い人は家族が連れていくようになります。

自家用車やタクシーなど、利用しやすい方法で指定された時間に間に合うように移動するようになるのです。

一方、自力で移動することが難しい人は救急車介護タクシーを利用して移動するようになります。

それぞれの移動方法の特徴は以下の通りです。

介護タクシー(車いす型)を利用する

介護タクシーは患者が自動車へ乗り降りする介助をしてくれるタクシーのことです。

その中でも、自力で患者が自動車に乗れない状態の場合、車いすのまま乗ることができる福祉車両を用いたタクシーになります。

患者の病室から自動車に車いすのまま乗り、転院先の病院へ到着しスタッフへ引き継ぐまで介助をしてくれます。

家族も1~2名であれば同乗することもできますし、荷物も一緒に運べます。

また、酸素投与を必要とする人もタクシー業者によっては酸素ボンベを準備してくれるところもあります。

車いすも背もたれの角度を調整できるリクライニング式のものを用意できる業者もあるので、様々な人への対応が可能となっています。

介護タクシー(ストレッチャー型)を利用する

上記の車いすに乗れない人で、移動中の状態変化が起こりにくい人は寝たまま移動できるストレッチャー(寝台車)型の介護タクシーを利用するようになります。

病室までストレッチャーを持ってきてもらい、ベッドからストレッチャーに移乗して移動します。

車両もストレッチャーが入るような大型車になり、もちろん家族も同乗することが可能です。

業者によっては点滴をしたまま移動できたり、オプションで看護師をつけて移動中に痰の吸引ができたりなど、救急車での搬送に近い形で移動できるところもあります。

ただし、その分通常の介護タクシーより料金が高くなっているところがほとんどです。

救急車での移動

上記のような介護タクシーは比較的病状が安定している人が利用する移動方法になります。

そして、移動中の状態変化が考えられる人や、移動中に医療処置を必要とする人は救急車での移動になります。

医師か看護師が同乗し、移動中の患者対応を行うのです。

そのため、救急車で移動できるかどうかは患者側では希望できないのが特徴です。

終わりに

脳卒中後の療養先の選び方や移動方法の検討にはそれぞれポイントがあります。

この記事で紹介したことを軸に、スタッフと相談してみましょう。

もしわからないことがあれば迷わずMSWへ相談してみて下さい。

安心した療養生活が送れるようになりましょう。

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