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脳卒中はいつ、誰に起きてもおかしくない恐ろしい病気です。

それがたとえ働き盛りの人であったとしても・・・。

ある日突然脳卒中になった時、何をすればよいのか迷うことが出てくると思います。

今回は突然脳卒中になった働き盛りの人が何をするべきか、モデルケースを用いて解説していきます。

目次

脳卒中になった直後

Aさん(49歳男性)は妻と2人の子どもを養う一家の大黒柱です。

サラリーマンとして毎日家族のために仕事を頑張っていました。

そんなある日、仕事を終えて帰宅した次の瞬間、Aさんは倒れてしまいました。

慌てた妻が救急車を呼び、搬送された病院で主治医に告げられた言葉は・・・。

 

「脳梗塞です。すぐに入院して治療を行いましょう」

 

一家の大黒柱が突然の入院に・・・。

こんな時、家族はどうすればよいでしょうか?

まずは医療費についての手続きを!

誰しも、家族が突然入院となればパニックになることは必然です。

こんな時こそ、冷静にまずするべきことが何なのか考えましょう。

入院となればかかってくるのが医療費です。

何も手続きをしないと高額な医療費が発生してしまいます。

そんな時はまず高額療養費制度の手続きを行うところから始めましょう。

加入している健康保険の窓口に限度額適用認定証の申請をすることで、余計な医療費の支出を抑えることができます。

特に、限度額適用認定証は月をまたいで提出すると、前月分のものが適用にならないことがありますので、月末に入院となった場合は申請を急ぎましょう。

職場への連絡も忘れずに!

入院となれば当然仕事に出ることができなくなります。

職場へ黙ったままでは無断欠勤と見なされても文句が言えない状況になりかねません。

入院となった場合は必ず職場の上司へ連絡を行いましょう。

連絡の際には、現在の病状や入院の見込み期間がわかれば簡潔に伝えておくと良いでしょう。

この時、入院中の休みは有給休暇が残っていれば有給休暇を消化するところから申し出ましょう。

有給休暇中の給料は100%補償されますので、有給休暇が無くなるまでの間に安心して様々な手続きをすすめていくことができます。

実際に有給休暇がどれくらい残っているのかをしっかり職場へ確認しましょう。

もし、職場の福利厚生で病気休暇のようなものがあれば、それについての説明を聞いたり活用したりすることをオススメします。

傷病手当金の申請を検討しよう

有給休暇を消化してしまうと、収入が無くなってしまいます。

仕事ができない間の給料の補償を受けるため、傷病手当金の申請について職場と相談しておきましょう。

申請書類の準備と申請のタイミングの相談ができれば一安心です。

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治療~リハビリ開始後

Aさんの妻は限度額適用認定証の手続きを終え、病院へ提示しました。

また、職場とも連絡をとり、Aさんは有給休暇を消化することになりました。

有給休暇を消化した後は傷病手当金の手続きを行うことも職場と相談できました。

Aさんは治療の甲斐あって順調に回復し、リハビリの効果も日ごとに実感できるようになりました。

ある日、Aさんと妻は主治医から病状説明を受けました。

 

「順調に回復してきているので、そろそろ退院にしましょう」

 

想像以上に早く退院できることになったAさん。

しかし、こんな時にこそ実はすべきことがあるのです。

退院後の仕事のことを確認しよう

脳梗塞という大きな病気をしたAさんが、これまでと同じ内容の仕事をしてもいいかどうかは必ず確認しないといけないことです。

脳梗塞のために後遺症が出ることが考えられるからです。

主治医の病状説明の時には自身の仕事内容や求められる動作などについて説明しましょう。

そして、同じ内容の仕事をしてもよいかどうか復職のタイミングはいつにすれば良いのかを確認しましょう。

これは仮に復職した後にこれまでと同様の仕事が難しくなった時に、医学的な視点から望ましい業務内容は何なのかを職場と相談する時の強力な後ろ盾になるのです。

また、退院後も通院を必要とする場合、職場の理解や休暇を取りやすくするという意味合いも含まれます。

生活上で気を付けないといけないことを確認しよう

脳卒中は再発の可能性もある病気です。

再発リスクには生活習慣が大きく関係するものですので、退院後の生活で何に気を付けないといけないか確認しておきましょう。

入院中には主治医だけでなく、様々な職種から再発防止についての指導を受けるようになります。

指導内容はきちんと理解し、退院後に実践できるようにしましょう。

また、自動車の運転をされる方は必ず運転をしても良いかどうか確認しましょう。

ドクターストップがかかっているのにもかかわらず運転をすることは非常に危険ですので、絶対に止めましょう。

療養先の相談が必要であれば早めに行うこと!

今回、Aさんは回復が順調であったため自宅退院をすることができました。

しかし、中には継続したリハビリが必要になる方もいます。

リハビリの進み具合は必ず確認し、退院後の通院で大丈夫なのか一旦リハビリのために転院を行うのかという療養先の相談を行いましょう。

特に、転院になる場合は相談に日数を要しますので、退院直前に転院の希望を伝えると良い療養先を見つけにくくなる可能性もあります。

自身の療養先の相談はなるべく早めの段階で相談を開始すると良いでしょう。

 

終わりに

働き盛りの人が脳卒中で入院するとこれだけの重要なポイントが挙げられます。

しかし、対応するべきこととタイミングがわかれば、安心した療養生活を送ることができます。

そして、もし何か困ることがあれば迷わずMSWへ相談してみて下さい。

皆さんそれぞれ生活状況も異なっていますので、皆さん1人1人にあった支援をしてくれます。

もしAさんのような状況になった時はこの記事をぜひ参考にしてみて下さい。

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